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執筆者の写真Yuko Matsuki

きのこのこのこで届けたいもの

更新日:2023年3月26日

きのこのこのこキャンプは、チームで運営し、定期的に企画や運営について話し合いの場を設けながら進めています。


先日は、きのこのこのこキャンプとして届けたいものについて話をしました✨これらは自分たちが当初から目指していた方向性でもあり、やりながらさらに深まっていったことでもあり、さらに参加いただいた方からの言葉で認識できたことでもあります。そんな事をお伝えさせていただきます。


届けたいものひとつ目は、余白から生まれる遊び。


きのこのこのこキャンプの企画は、キャッチーなものが多いです。「こんにゃくを作る」「鬼ごっこをする」「川遊びをする」など、ぱっとイメージがつきやすい。でも、最終的に子ども達が思い出として持って帰ってもらうものは、子ども起点の不思議な遊び。例えば、「ロープの上でみんなで並んでカラスの鳴きまねをすること」だったり、「緑の杉の葉を燃やすとぱちぱちと激しい音を立てて燃えること」だったり、「ブルーシートの下でみんなで飛び跳ねること」だったり。


最初は緊張ぎみだった子ども達が、最後に帰るときには永遠に遊んでいられそうな溢れんばかりの笑顔になってくれている様子に、大人側もなんとも嬉しい気持ちになります。そして、子ども達が遊びを創り出す力に、大人も感動し、子ども達の力を再認識できます。今までに、その「何か」が生まれなかった日はありませんでした。親は子どもにクリエイティブであって欲しいと願いますが、子ども達は既にそれを持っているということに気付かされます。そして、それがいかに楽しいことなのかということを感じさせてもらえます。


本来の企画と、持って帰ってもらうもののギャップ。それを楽しんでいただければいいなと思っています。



届けたいもの、2つ目。答えのない世界にワクワクする気持ち


きのこのこのこキャンプの企画は、作りたいものに対して詳細の手順を教えるということはあまりありません。といって、何もないところから、「はい、見つけてごらん」というわけでもありません。


例えば、「レシピのないピザ作り」の回。小麦・強力粉・ベーキングパウダの働きや性質、おおよその比率などを最初に絵で子どもに伝えました。でも、細かい分量は伝えずに自分で考えてもらう。その時、粉に対して水を入れすぎる子もいました。ビシャビシャになっている子に対して、「あぁ自分で考えたら水が多すぎたね」と終わらせることもしません。スタッフが誘導して、「もっと粉がないと焼けないからもっと粉を入れよう」と粉を一緒に足してみるように促します。粘り強く固さの調整をしながら、でも、子どもが「これでいく!」と決めて、大人もいけるかもしれないと思ったら、焼いてみる。もう少しかためがいいかもしれないと思いつつ、本当にかためがいいのか、今のものを焼いたらどうなるのかは誰にも分かりません。そうやって作ったピザは、とても美味しくて、実はピザが苦手だといっていた子も、その後もピザが大好きになったとご報告をいただいたりもしました。


そのワクワク・ドキドキの環境を作り出すため、ちょうどよい塩梅の下準備をします。


ピザの回の時も、一度スタッフ同士でリハをしました。あえて、目分量で適当につくったらどうなるか。結論としては、意外とどんな固さでもそれなりにいける、ということまでは準備しておきました。最低限企画が成立するところまで準備をしますが、どの程度の硬さはOKで、どこからがNGかと細かく調べません。「わりと色んな固さでOK」、そして出来上がったものに対してアドバイスをしつつ、あとはドキドキしながら先入観を持たずにやってみます。最近は、出来るだけ詳細の情報をゲストの方にも伝え、みんなで作戦を練れるようにしています。細かく決めないことは勇気がいります。でも、その中で最善をつくし、創意工夫をする。そうやって、答えのない世界での達成感や、わくわく感を味わっていただきたいなと思っていまし、運営側の我々もそれを楽しみたいなと思っています。



届けたいものの3つ目は、安心空間。


自分も一人の母親として、子育てに試行錯誤している人間の一人です。大変な気持ちが痛いほどわかるので、子育てはみんなでシェアして、みんなで子どもを育てられる社会であるといいなと思っています。

そんな気持ちから、大人も大切にしたいので、コーヒータイムやおやつタイムも出来るだけ設けるようにしています。大人も解放されたような気持ちを味わっていただければと思っています。


また、子どもも大人も安心できる状況でないと、余白からの遊びや、答えのない世界への挑戦も生まれません。きのこのこのこでは、失敗してもいいし、色んなことにチャレンジしてもOKと最初に伝えます。また、逆にみんなと違うことをしてもいいし、何もしなくてもOKとも伝えています。きっとその子はその子なりに感じていることがあると思っているし、「今は」そうしたい時なのだと思っているからです。


安全上必要なルールもありますが、それも最低限に絞って子ども達に伝えています。危ないものは環境から事前に取り除いたうえで、子どもたち自身で危険回避できるようにサポートしたいきたいと考えています。


全体的にゆるっとした雰囲気ですが、やっていることは結構ハード。ご飯が出来上がるまで食べられないし、急斜面の山は登るし、ずっと活動している感じです。でも、ハードな事も笑顔でやってしまう。自分の家族だけではしんどいことも、みんなとならば出来る。そんな不思議空間を楽しんでいただけるといいなと思っています。


こんな意見が出てきました。他にも色々届けたいものはたくさんあって、それがメンバーそれぞれによって少しずつ違っているところも、きのこのこのこキャンプの特徴かもしれません。色んなメンバーが、色んな想いをもって活動しているから、多様な方に来ていただけて、受け取ってもらえるものがあればいいなと思っています。


そんなことにチャレンジしていきたいなと思っています。

これからもどうぞよろしくお願いします✨









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